ブログ

ryuzeeによるブログ記事。不定期更新
アジャイル開発に取り組むチーム向けのコーチングや、技術顧問、認定スクラムマスター研修などの各種トレーニングを提供しています。ぜひお気軽にご相談ください(初回相談無料)

アジャイル開発でツールを導入する5つのステップ

みなさんこんにちは。@ryuzeeです。

アジャイルな開発で利用できるツールはたくさんありますが、その導入の仕方について賛同できる記事があったので意訳にてご紹介します。 なおターゲットのチームはco-locateしたチームです。 元記事はMarc Löffler氏の5 Steps to Introduce an Agile Toolになります。

世の中にはかなりたくさんのアジャイル開発用のツールが出回っている。マイク・コーン氏のWebサイトにそれらのツールの長〜いリストがあるので見てみると良いだろう。しかし、こういうツールを自分のチームや会社に導入するには、どういう方法を取れば良いのだろうか?以下にまとめてみた。

1. 最初はツールなしで始める

ツールを持ったバカはやっぱりバカだw。とても洗練されているアジャイル用のツールを導入する前に、まずScrumやXPやKanbanやその他のメソッドが自分のコンテキストにおいてどのように作用するかを知る必要がある。もし最初から真っ先にツールを使ってしまうと、あなたの状況にあったプロセスに従うことができなくなってしまい、ツールが示しているプロセスを利用することになってしまうだろう。全てのアジャイル用のツールはScrumやXPをどのように実装するかについてそれぞれ異なるツール自身の考えを持っているのだ。

2. ペンと紙を使う

あなたのアジャイルの旅を始めるにあたっては機能が膨れ上がったアジャイル用のコラボレーションツールを使う必要など無い。 あなたに必要なのはホワイトボードもしくはカードボード、付箋とペンだけだ。それだけ。チームが同じ場所で働いているのであれば、あなたに必要なのはこれだけだ。気を散らしてしまう電子ツールやくだらないものはいらない。 あなたのコンテキストにおいてアジャイルのフレームワークをどうやって実装するかについて見つけるのが一番の方法なのだ。 あなたのコンテキストでアジャイルとは何でどうやって実装するかについて理解したら、Step3に進もう。

3. できるだけ単純に始める

もしまだアジャイル用のツールが必要だと考えているなら、できるだけ単純に始めよう。Google Docsを使って15分でKanbanボードを作ることもできる。もしくはDigaboardやFlowやLinoitのようなカードツールを使うこともできるだろう。これらはだいたい無償だし、有償だとしても小さいチームでは無料であることが多い。これらのツールの主な利点は、それらが何か特定のプロセスにしたがっておらず、それ故自分たちの環境に簡単に適用できることにある。

4. 賢く選択する

まだここにいるの?ってことはまだ「本当の」アジャイル用のコラボレーションツールが必要だと思っているってことだね。 前にも言った通り多くのツールがあるから、賢く選択しよう。Step1にしたがっていれば、あなたのプロセスがどのようなものであるかは分かっているはずだ。あなたは自分のプロセスに簡単に適用可能なツールを選ぶ必要がある。ツールが定めるプロセスの奴隷になってはいいけない!もしそのツールの適用ができなかったらそのツールは使わないでおこう。ツールを選択する時には急ぎすぎてはいけない。これから先10年をそのツールを使って作業することになるかもしれないんだ。それが正しいツールを使うべき理由だ。

5. トレーニングを受ける

ツールを選択したら、チーム全員がトレーニングを受けることが重要だ。ツールをどうやって使うかを全員が知っていることが重要なのだ。スプリントプランニング中にスクラムマスターがツールと格闘している時ほど眠気を誘うことはない。ツールはあなたの役にたつべきであってその逆ではない。

まとめ

私見では、分散チームで作業する場合には、膨れ上がったアジャイルツールを利用することはうなずける。それ以外のケースでは、生産性を増やすどころか減らす結果となってしまうだろう。これは私の経験上そう言っているので、あなたの意見も待っている。是非コメントを残して欲しい。

これいつも僕は人に言っているので、改めて言っておきます。

チームがアナログでできないことはデジタルでできるわけがない。

それでは。