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ryuzeeによるブログ記事。不定期更新
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企業がアジャイルを導入する12(+1)の理由

みなさんこんにちは。@ryuzeeです。

The 12 Key Reasons Companies Adopt Agileでは、アメリカにおけるアジャイル導入の理由を以下のようにまとめています。

  1. 市場への投入時間の高速化
  2. 早期のROI創出
  3. 本当の顧客からのフィードバック
  4. 正しい製品を作る
  5. 早期のリスク低減
  6. 品質をより良くする
  7. 文化とモラル
  8. 効率性
  9. 顧客満足
  10. 団結
  11. 創発の発生
  12. 予測性の向上
  13. 誰かが教えてくれた

一方で日本のアジャイル導入の事例や発表を見ていると、導入の理由に上記の項目がたくさん出てくることは少ないように感じます。 企業の経営レベルでアジャイルの適用をしようとしているのは、むしろSI開発を依頼する「顧客」や、Webサービス等のサービス提供者であって、受託開発企業側においては、多くの場合、現場主導で適用しようとしている(一部の人ががんばっている)感じです。

この点についてはビジネスモデルの違いが大きい可能性があります。

  • 顧客企業やサービス提供業者

    • システムが競争力の源泉になるので、そのシステムが価値を生むようにすることは企業存続の必須要素になります。 したがって作るべきものを早期に作り市場に早期に投入して投資を回収することに大きな価値が置かれます。
  • 受託開発事業者

    • システムを作った結果、受託分の費用をもらうことが目的であり、作ったものが価値を生むかどうかは関心としては二の次になります。 受託開発業者における価値は、「プロジェクト受注金額 - 発生コスト = プロジェクト利益」の最大化です。 契約上の責任を履行したうえで、利益を最大化するのが目的となっています。 (したがって、導入の目的は品質をあげたいとかコストを下げたいとかそういうのが前面に来くることが多く、どこか他の会社がうまくいったらしいので真似するとかいう話になることが多いのです)

まとめ

日本におけるアジャイルの導入事例は増えていますが、誰が何のためにアジャイルを導入の意思決定をしたのか?とか成功や失敗の定義がもっと語られると良いのではないかと思います。 単にバグが減ったとか納期に間に合ったとか労働時間が減ったとか、それだけの事例は聞きたくないものです。