ブログ

ryuzeeによるブログ記事。不定期更新

【発売のお知らせ】カンバン仕事術――チームではじめる見える化と改善

こんにちは。@ryuzeeです。

既にご存知の方も多いと思いますが、来週3月26日に「カンバン仕事術――チームではじめる見える化と改善」(Marcus Hammarberg、Joakim Sunden著、原田 騎郎、安井 力、吉羽 龍太郎、角 征典、高木 正弘 訳)が発売になりますのでお知らせです。

本書の特徴は以下のとおりです。

  • 364ページと少々厚めの本ではありますが、第1章は物語形式でカンバンに登場する要素の多くを例を交えて説明しているのでカンバンを知らない人にもとっつきやすい
  • はじめて取り組む人のための学習用のリソース(コンセプトを体験するゲーム)から、実際にカンバンを運用した際の話まで含まれており、どこからでも読めるようになっている
  • 原著者の1人Joakimは、海外で有名な音楽サービスのSpotifyでアジャイルコーチをしており、実際の現場での知見に基づく内容になっている(ちなみにSpotifyには「塹壕よりスクラムとXP」「リーン開発の現場 カンバンによる大規模プロジェクトの運営」の作者であるHenrik Kniberg氏もコーチとして関わっており、多くの場所でSpotifyの事例が聞かれるようになってきている)
  • 別に開発チームにしか適用できないわけではまったくなく、どの仕事にも適用可能

なお、いまスクラムを使っているのでカンバンができない!ということはありません(併用できる)し、カンバンは現在の自分たちのやり方を起点としてスタートするので、「いきなりアジャイルなやり方に変えなきゃいけないので無理」、ということもありません。 自分たちのやり方を見える化してもっと良くしていくためのやり方だと理解するといいと思います(見えないものは改善できない!!)。

目次

第I部 カンバンの学習

  • 1章 チーム「カンバネロス」のはじまり
    • 1.1 イントロダクション
    • 1.2 ボード
    • 1.3 ワークフローのマッピング
    • 1.4 作業項目
    • 1.5 コイン渡し
    • 1.6 仕掛り作業
    • 1.7 特急項目
    • 1.8 メトリクス
    • 1.9 見送り
    • 1.10 まとめ

第II部 カンバンの理解

  • 2章 カンバンの原則

    • 2.1 カンバンの原則
    • 2.2 すぐに始める
    • 2.3 まとめ
  • 3章 作業の見える化

    • 3.1 ポリシーの明示
    • 3.2 カンバンボード
    • 3.3 キュー
    • 3.4 まとめ
  • 4章 作業項目

    • 4.1 カードの設計原則
    • 4.2 作業項目カード
    • 4.3 作業の種類
    • 4.4 進捗インジケーター
    • 4.5 作業項目のサイズ
    • 4.6 ワークフローデータの収集
    • 4.7 自分の作業項目カードを作る
    • 4.8 まとめ
  • 5章 仕掛り作業

    • 5.1 仕掛り作業(WIP)を理解する
    • 5.2 WIPが多すぎるときの影響
    • 5.3 まとめ
  • 6章 WIP制限

    • 6.1 WIP制限の見つけ方
    • 6.2 WIP制限を決定する原則
    • 6.3 ボード全体とチーム全体のアプローチ
    • 6.4 列ごとのWIP制限
    • 6.5 人に対してWIP制限をかける
    • 6.6 よくある質問
    • 6.7 エクササイズ:WIP制限だ、徹底的にWIP制限だ
    • 6.8 まとめ
  • 7章 流れの管理

    • 7.1 なぜ流れなのか?
    • 7.2 作業の流れを促す
    • 7.3 デイリースタンドアップ
    • 7.4 次に何をすべきか?
    • 7.5 ボトルネックの管理
    • 7.6 まとめ

第III部 カンバンの応用

  • 8章 サービスクラス

    • 8.1 緊急の場合
    • 8.2 サービスクラスとは何か?
    • 8.3 サービスクラスの管理
    • 8.4 エクササイズ:分類しよう!
    • 8.5 まとめ
  • 9章 計画づくりと見積り

    • 9.1 計画づくりのスケジュール:いつ計画を立てるべきか?
    • 9.2 作業の見積り:相対的に伝える
    • 9.3 見積りのテクニック
    • 9.4 ケイデンス
    • 9.5 カンバン流の計画づくり:苦労は小さく、利益は大きく
    • 9.6 まとめ
  • 10章 プロセスの改善

    • 10.1 ふりかえり
    • 10.2 根本原因分析 10.3 カンバンのカタ
    • 10.4 まとめ
  • 11章 改善のガイドとなるメトリクスの使用

    • 11.1 よく使うメトリクス
    • 11.2 強力な2つの見える化
    • 11.3 改善ガイドとしてのメトリクス
    • 11.4 エクササイズ:計測会議
    • 11.5 まとめ
  • 12章 カンバンの落とし穴

    • 12.1 仕事ばかりで遊ばない ジャックは今に気が狂う
    • 12.2 タイムボックスは役に立つ
    • 12.3 時には変革が必要
    • 12.4 怠け者の言い訳にするな
    • 12.5 まとめ
  • 13章 ゲームで教えるカンバン

    • 13.1 コイン渡し
    • 13.2 ナンバーマルチタスクゲーム
    • 13.3 ドットゲーム
    • 13.4 ボトルネックゲーム
    • 13.5 getKanban
    • 13.6 カンバンピザゲーム
    • 13.7 まとめ
  • 付録A 推奨図書とその他のリソース

  • 付録B カンバンのツール

アジャイルコーチングやトレーニングを提供しています

株式会社アトラクタでは、アジャイル開発に取り組むチーム向けのコーチングや、認定スクラムマスター研修などの各種トレーニングを提供しています。ぜひお気軽にご相談ください。

詳細はこちら
  • スクラム実践者が知るべき97のこと
  • 著者/訳者:Gunther Verheyen / 吉羽龍太郎 原田騎郎 永瀬美穂
  • 出版社:オライリージャパン(2021-03-23)
  • 定価:¥ 2,640
  • スクラムはアジャイル開発のフレームワークですが、その実装は組織やチームのレベルに応じてさまざまです。本書はスクラムの実践において、さまざまな課題に対処してきた実践者が自らの経験や考え方を語るエッセイ集です。日本語書き下ろしコラムを追加で10本収録
  • プロダクトマネジメント ―ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける
  • 著者/訳者:Melissa Perri / 吉羽龍太郎
  • 出版社:オライリージャパン(2020-10-26)
  • 定価:¥ 2,640
  • プロダクト開発を作った機能の数やベロシティなどのアウトプットで計測すると、ビルドトラップと呼ばれる失敗に繋がります。本書ではいかにしてビルドトラップを避けて顧客に価値を届けるかを解説しています。
  • SCRUM BOOT CAMP THE BOOK 【増補改訂版】
  • 著者/訳者:西村直人 永瀬美穂 吉羽龍太郎
  • 出版社:翔泳社(2020-05-20)
  • 定価:¥ 2,640
  • スクラム初心者に向けて基本的な考え方の解説から始まり、プロジェクトでの実際の進め方やよく起こる問題への対応法まで幅広く解説。マンガと文章のセットでスクラムを短期間で理解できます。スクラムの概要を正しく理解したい人、もう一度おさらいしたい人にオススメ。
  • みんなでアジャイル ―変化に対応できる顧客中心組織のつくりかた
  • 著者/訳者:Matt LeMay / 吉羽龍太郎、永瀬美穂、原田騎郎、有野雅士
  • 出版社:オライリージャパン(2020-3-19)
  • 定価:¥ 2,640
  • アジャイルで本当の意味での成果を出すには、開発チームだけでアジャイルに取り組むのではなく、組織全体がアジャイルになる必要があります。本書にはどうやってそれを実現するかのヒントが満載です
  • レガシーコードからの脱却 ―ソフトウェアの寿命を延ばし価値を高める9つのプラクティス
  • 著者/訳者:David Scott Bernstein / 吉羽龍太郎、永瀬美穂、原田騎郎、有野雅士
  • 出版社:オライリージャパン( 2019-9-18 )
  • 定価:¥ 3,132
  • レガシーコードになってから慌てるのではなく、日々レガシーコードを作らないようにするにはどうするか。その観点で、主にエクストリームプログラミングに由来する9つのプラクティスとその背後にある原則をわかりやすく説明しています。
  • Effective DevOps ―4本柱による持続可能な組織文化の育て方
  • 著者/訳者:Jennifer Davis、Ryn Daniels / 吉羽 龍太郎、長尾高弘
  • 出版社:オライリージャパン( 2018-3-24 )
  • 定価:¥ 3,888
  • 主にDevOpsの文化的な事柄に着目し、異なるゴールを持つチームが親和性を高め、矛盾する目標のバランスを取りながら最大限の力を発揮する方法を解説します
  • ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント
  • 著者/訳者:リチャード・シェリダン / 原田騎郎, 安井力, 吉羽龍太郎, 永瀬美穂, 川口恭伸
  • 出版社:翔泳社( 2016-12-20 )
  • 定価:¥ 1,944
  • 米国で何度も働きやすい職場として表彰を受けているメンローの創業者かつCEOであるリチャード・シェリダン氏が、職場に喜びをもたらす知恵や経営手法、より良い製品の作り方などを惜しみなく紹介しています
  • アジャイルコーチの道具箱 – 見える化の実例集
  • 著者/訳者:Jimmy Janlén / 原田騎郎, 吉羽龍太郎, 川口恭伸, 高江洲睦, 佐藤竜也
  • 出版社:Leanpub( 2016-04-12 )
  • 定価:$14.99
  • この本は、チームの協調とコミュニケーションを改善したり、行動を変えるための見える化の実例を集めたものです。96個(+2)の見える化の方法をそれぞれ1ページでイラストとともに解説しています。アジャイル開発かどうかに関係なくすぐに使えるカタログ集です
  • カンバン仕事術 ―チームではじめる見える化と改善
  • 著者/訳者:原田騎郎 安井力 吉羽龍太郎 角征典 高木正弘
  • 出版社:オライリージャパン( 2016-03-25 )
  • 定価:¥ 2,138
  • チームの仕事や課題を見える化する手法「カンバン」について、その導入から実践までを図とともにわかりやすく解説した書籍。カンバンの原則などの入門的な事柄から、サービスクラス、プロセスの改善など、一歩進んだ応用的な話題までを網羅的に解説します。
  • Software in 30 Days スクラムによるアジャイルな組織変革“成功"ガイド
  • 著者/訳者:Ken Schwaber、Jeff Sutherland著、角征典、吉羽龍太郎、原田騎郎、川口恭伸訳
  • 出版社:アスキー・メディアワークス( 2013-03-08 )
  • 定価:¥ 1,680
  • スクラムの父であるジェフ・サザーランドとケン・シュエイバーによる著者の日本語版。ビジネス層、マネジメント層向けにソフトウェア開発プロセス変革の必要性やアジャイル型開発プロセスの優位性について説明
  • How to Change the World 〜チェンジ・マネジメント3.0〜
  • 著者/訳者:Jurgen Appelo, 前川哲次(翻訳), 川口恭伸(翻訳), 吉羽龍太郎(翻訳)
  • 出版社:達人出版会
  • 定価:500円
  • どうすれば自分たちの組織を変えられるだろう?それには、組織に変革を起こすチェンジ・マネジメントを学習することだ。アジャイルな組織でのマネージャーの役割を説いた『Management 3.0』の著者がコンパクトにまとめた変化のためのガイドブック