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あなたの会社にスクラムマスターが必要な8つの理由
みなさんこんにちは。@ryuzeeです。
このタイトルで記事を書く約束を@katzchangと約束したので、書いてみたいと思います。
前提として、スクラムマスターはいないが管理職がたくさんいて、日々現場のメンバーが悩まされているようなシチュエーションを想像しています。 (かなり)現実の管理職を悪くステレオタイプ化していますが、スクラムマスターとの対比のためにあえてそうしています。 うちの管理職はもっとまともだ!とか言わないようにしてください。
- 管理職は部下を育てる責任、もしくは勝手に育つような環境を用意する責任がありますが、もう1つの大きな責任である「数字(※1)をあげる」というテーマが優先されてしまう。 (※1:ムリと分かっていても勝手に経営が決めて部門目標とかいう名の元に押し付けてきた売り上げと利益目標のこと)。
- →スクラムマスターはコーチ・ファシリテーター・メンターとして、チームの成長をサポートする役目がある
- 目先の目標を達成しないと管理職自身の身分も危うくなるので、部下が育とうが育つまいが、とりあえず数字を出そうとする。
- →スクラムマスターは、チームの力を最大化することで成果を出そうとする
- 目先の目標を達成しないと管理職自身の身分も危うくなるので、顧客が満足しようがそうでなかろうが、不満で来期発注してくれなくなりそうでも、とりあえず数字を出そうとする。
- →スクラムマスターは顧客の満足を大前提として行動する
- ましてや社員のQuality of Lifeなんて最後の最後。社員の退職率が高くても、他から補充すれば良いと思っていたりする。
- →スクラムマスターはチームを守る、というミッションも背負っている
- 部下の痛みは管理職にとっては遠い昔に経験したけど忘れちゃった小さな事柄にしか過ぎない。
- →スクラムマスターはメンバーの痛みに共感し、改善する役割がある
- 年功序列という制度のもとで、一定の年齢になると肩書きやポストが与えられるが、ポストの数は限りがあるため、肩書きだけの管理職が増えた。彼らは往々にして責任は取らないが、口は一杯出してくる。
- →スクラムマスターはチームに1人である。スクラムマスターは具体的な指示はせず、考えるヒントを与え、選択肢が複数ありチームで決定できない場合に最終決断する
- 管理職が、人を育てることが上手とか、人を正当に評価できる、と思うのはまやかしである。システムを作ったり社内の政治をしたりしてきた人が、そのような能力を身に着ける場所は通常あまりないのだ。
- →スクラムマスターはコーチ・ファシリテーター・メンターの役割が要求される。これらの能力は通常の業務とは別に身につける。スクラムマスターは人を育てるのではなく、人が育つように仕向ける
- 通常のキャリアの延長線上が管理職である、というのは間違いだ。名選手が名監督たりえない、というのはスポーツの世界では当たり前だが、ビジネスでも当たり前。
- →スクラムマスターはコードを綺麗に書ける、設計が上手である、といった技術要素とは能力は線形比例しない。むしろコミュニケーションスキルが重要であり、人の話を聞ける、問題解決ができるという能力である