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Q. ウォーターフォールで要件定義まで行い、その後スクラムで開発することはできますか?
やってもいいですが、意味はありません。ウォーターフォールのリスクはそのまま残り、スクラムのメリットは享受できません。つまり悪いところどりにしかなりません。
ウォーターフォールは変化しない、もしくは変化の量が少ないことを前提にしています。 一方で、アジャイルやスクラムは変化することを前提にし、変化に対応することを是とします。 両者は「変化」に対して反対の立場を取りますので、併用することに意味がありません。
ウォーターフォールで要件定義まで行い、そこで決めたことを作るのであれば、スクラムの検査と適応のうち、プロダクトに対する検査は意味がなくなります。 スプリントレビューのフィードバックの結果プロダクトの方向性や機能を変えたくなっても、要件定義の決定を大部分は尊重しなければいけないので、変化できる範囲は限定的です。 事前の要件定義に大きな誤りがあったり、後から重要なことがわかったりしても対応できないこともあります(これは請負契約が絡むとさらに顕著です)。
もし要件定義で決めたことを大きく変えられるのであれば、そもそも最初に要件定義に長い時間をかける必要もありません(ソフトウェアを作っていない状態のまま時間を過ごしてもリスクは何も減りません)。
「ハイブリッド」アプローチは魅力的に感じるかもしれませんが、止めておくことをお勧めします。
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SCRUM BOOT CAMP THE BOOK【増補改訂版】 スクラムチームではじめるアジャイル開発
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- 出版社:翔泳社
- 発売日:2020-05-20
- 単行本(ソフトカバー):288ページ
- ISBN-13:9784798163680
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