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Q. プロダクトバックログアイテムが完成したあとに、見積りが適正だったかを確認して修正することに意味はありますか
スプリントレトロスペクティブなどで、自分たちの見積りが大きく外れたときに、なぜ外れたのかを検証することは役に立ちます。 それを受けて、未完成もしくは未着手のプロダクトバックログアイテムの見積りを見直したり、今後タスクに分解するときに抜け漏れを減らしたりできるからです。
一方で、完成したプロダクトバックログアイテムの見積りを修正するのは意味がありません。 完成したプロダクトバックログアイテムの見積りを修正したいというのは、多くの場合、「ベロシティを正確にしたい」「ベロシティを高く見せたい」といった動機によるものです。 ベロシティが報告対象になっていたり、目標値が設定されていたりといった間違った使い方をしていて、それに対応したいために、完成したプロダクトバックログアイテムの見積りを修正したいと考えてしまうのです。 ベロシティはスクラムチーム自身が、自分たちの計画や今後の予想のためにおおよその傾向を見るものです。 その数字単体で意味を持つものでもありません。
スクラムは経験主義です。経験した事実を踏まえて今後の適応を考えていきます。 過去の数字をいじるまでもなく、学んだことを反映していけばいいのです。数字遊びをしている時間はありません。
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SCRUM BOOT CAMP THE BOOK【増補改訂版】 スクラムチームではじめるアジャイル開発
- 著者/訳者:西村 直人、 永瀬 美穂、 吉羽 龍太郎
- 出版社:翔泳社
- 発売日:2020-05-20
- 単行本(ソフトカバー):288ページ
- ISBN-13:9784798163680
- ASIN:4798163686