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Q. スプリントプランニングでのタスク分割は全員で行うのでしょうか?
スクラムガイド2020年版によると、スプリントプランニングの3つめのトピックは、以下のようになっています。
開発者は、選択したプロダクトバックログアイテムごとに、完成の定義を満たすインクリメントを作成するために必要な作業を計画する。 これは多くの場合、プロダクトバックログアイテムを1日以内の小さな作業アイテムに分解することによって行われる。 これをどのように行うかは、開発者だけの裁量とする。プロダクトバックログアイテムを価値のインクリメントに変換する方法は誰も教えてくれない。
上記が指しているのは、「作業計画の立て方」は開発者の裁量だということです。プロダクトオーナーやスクラムマスター、スクラムチーム外の人ではなく、開発者自身が適切だと思うやり方で作業計画を立ててください。
いくつか考え方のヒントを紹介します。
- リーンの原則に従って同時の仕掛りを少なくすると、インクリメントが完成する確率は上がります。つまり、開発者がお互いに協力しながら1つのプロダクトバックログアイテムを完成させて、そのあとに次のプロダクトバックログアイテムに進みます
- このようなやり方で進める場合、事前に誰がどのタスクを担当することになるかはわかりません。プロダクトバックログアイテムの完成に向けて、それぞれが自律的にタスクをセルフアサインして進めたり、場合によってはモブプログラミングやペアプログラミングなどを活用しながら開発したりします
- このとき重要になるのが、プロダクトバックログアイテムや作業計画に関する開発者間の共通理解です。共通理解を形成するには、一緒に作業計画を立てるのがいちばんです。他人が作ったタスクを見ただけで開発できる人は多くありません
以上を踏まえると、推奨は「全員でやれ」になります。
最後に、スプリントのタスクにおけるアンチパターンを紹介します。
- スプリントプランニングのときにはすでに誰かが詳細化・分割したタスクが存在している(ときには何故か作業時間の見積りが入っていることすらある)
- プロダクトバックログアイテムがすでにタスクになっている
- テックリードや技術的に優秀な人が、スプリントプランニングのときに「みんなのため」(と称して)タスクを分解してあげる
- スプリントプランニングのときにプロダクトバックログが個人にアサインされ、担当する個々人がタスクに分解する
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- 著者/訳者:西村 直人、 永瀬 美穂、 吉羽 龍太郎
- 出版社:翔泳社
- 発売日:2020-05-20
- 単行本(ソフトカバー):288ページ
- ISBN-13:9784798163680
- ASIN:4798163686