Q. Google、Microsoft、Amazonなどでも、大規模システムはウォーターフォールで進めているのではないですか?
この3社とも、それぞれのプロジェクトでどのような手法を利用するかは、実際にそのプロジェクトを推進するチームに任されているようです。
例えばGoogleの場合は、この記事のコメント欄に以下のような記述があります。
Overall, Google generally fits the spirit of agile methods, and in fact some groups use XP, or Scrum, or whatever, but it’s up to each team, and the methodology a team choses to use is definitely secondary to the results it produces, so nobody cares about buzzword compliance. The corporate philosophy seems to be ““we’d rather underconstrain people than overconstrain them””. Some projects are time critical–and they use schedules, milestones, etc. (though not, that I have seen, MS Project) as a way to keep themselves on track. Some people do pair programming as a way to be more productive, but that’s up to them. That’s what’s most different from other large development organizations: process is intentionally not centralized except where absolutely necessary. It’s the polar opposite of, say, CMMI.
要約すると、主にアジャイルなやり方をするが、具体的にどんなやり方をするかはチームに任されていて、中央集権的なコントロールは避けているということです。 これは社員を大人扱いし自由に取り組むことで生産性や創造性を向上させるアプローチです。 またAmazonでも同じ状況だと思われます(Scrum Incの支援先企業の一覧にAmazonも含まれています)。 もちろん本番にリリースするためには品質を確保する必要はあり、デプロイ用のプラットフォームやCI/CD環境などが共通基盤として提供されており、一定のルールには従う必要があるそうです。
海外の企業の場合、個々のチームが明確なビジネスゴールを持っており、それを達成する上では多くの判断がチームに委譲されていると理解しておくと良いと思います。
カテゴリ
SCRUM BOOT CAMP THE BOOK【増補改訂版】 スクラムチームではじめるアジャイル開発
- 著者/訳者:西村 直人、 永瀬 美穂、 吉羽 龍太郎
- 出版社:翔泳社
- 発売日:2020-05-20
- 単行本(ソフトカバー):288ページ
- ISBN-13:9784798163680
- ASIN:4798163686